2013年3月21日木曜日

村の力を感じるピタナアルト・出張報告(3)


2月12日 ピタナ・アルト訪問

10時、学校に到着。予定していた校長の参加はなく、村の代表と20名近くのお母さんの出迎えを受ける。ここは2年前より学校菜園を始めた学校である。この地域は代表がしっかりしていて、組織化が進んでいる。学校所有の土地は一千坪を超え、ほぼ全てを栽培に使用していた。昨年度の学校菜園耕作地は、今年度も父兄により耕作されていた。栽培作物はオカ、メジョコ、マチュア、レンズ豆といったアンデス伝統作物に加え、ブロッコリー、キャベツ、ソラマメ、レタス、ジャガイモが栽培されていた。
ここも朝は政府から供給されるビスケットとプロテインのようなものが120名の幼児、生徒に供給されているだけである。このような中で、この菜園の収穫物は一年を通し切れることなく給食として提供されている。代表から種と肥料の提供をお願いされたが、ヘルマンによると、この地域は人々が自立しているので、自分たちで問題を解決する力があり、心配はないという。こういう地域は、支援のしがいがあってとても好きだと言っていた。ケチュア語しか話さない住民も多かった。彼はこの地域にも影響力をもつ教育委員のセグンド・デ・ラ・トーレスさんと共に活動している。
鈴木満さんの植樹状態は、まだ20㎝程度の成長にとどまっていたが、サン・パブロ・ウルコ同様に専任を決め、大事に育てられていた。防風林として効果を持つまでには少なくても3年必要である。現地の人々は「Planta Arboles de Sr. Suzuki(鈴木さんの植樹園)」と呼び、スズキの発音が難しいと言っていた。
余談であるが、昨日の休日に自治体工事関係者が来て、水洗トイレ建設に必要な汚物を貯め、自然濾過するための大きな穴を掘っていったが、それを見てヘルマンが、この穴は砂の地層部部が無く、浄化機能を持たないし、また位置的にも土壌汚染の原因になると住民に説明していた。

 

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