2014年11月13日木曜日

文通を通して支援する

エクアドルの子どものための友人の会(SANE)では、会員の方とエクアドルで学ぶ奨学生との間で毎月の文通を通して交流し、困難の中を生きる子どもたちを支援しています。
文通にどんな力があるのでしょうか。一つの例をご紹介します。これはSANEの会報(No.98:2014年10月号)に掲載されている記事です。下のお知らせや上のダウンロードからもご覧になれます。

<マドリーナ(文通してくださっている方を指す言葉)より>
 
奨学生との楽しい文通                            会員 浅見博美
 
 
私が今文通しているのは、高校2年生になったばかりのアレクシスです。彼は将来のために、とてもがんばって勉強をしています。家の手伝いもよくするすばらしい少年です。

アレクシスの手紙を通じて、エクアドルの男の子たちも、日本の男の子と同じようにゲームやアニメ、音楽などが大好きということを知り、とても身近に感じました。彼はポケモンが好きみたいです。彼の手紙にはいつも、私が困ってないだろうか、元気にしているかどうかということが書かれていて、相手を気遣う気持ちが伝わってきます。今の日本の子供たちは、こんな風に素直に相手に気持ちを表現して手紙が書けるのだろうかと、ふと考えてしまいます。私自身、日常では手紙を書くことがすっかりなくなりました。この文通を通して、しばらくぶりに手紙を書くことが新鮮でした。普段、メールでの短い言葉のやりとりはあっても、手紙は全く別のものだと感じます。メールは瞬間的なやりとりですが、手紙はじっくり考えて書いて、ゆっくり届きます。そんな手紙のやりとりは、とても楽しいものです。

アレクシスがエクアドルで一生懸命勉強していることが、きちんと評価され、希望の仕事につけることを祈っています。また、いつか日本に来てくれたら、どんなにうれしいことでしょう。遠い日本から応援しています。
 
<奨学生より>
 
奨学生 アレクシス・ウエラ

僕はアレクシス・ウエラ。アザミ・ヒロミさんとの僕の文通についてお話しします。ヒロミさんへの手紙で、僕は日々起こる出来事をなんでも話します。学校ではどんなか、両親は元気か、僕は病気などしていないか、などなど。それから、ふつう毎月、ヒロミさんが健康かどうか尋ね、僕がとても気にかけていることを伝えます。手紙ではたくさんの情報を送ります。ヒロミさんは喜んで熱心な返事をくれ、それで僕は安心して先へと進んでいきます。私たちのヒロミさんとの関係はとても安定したものです。ヒロミさんも、その時の出来事や、過去数週間になにがあったかをいつも話してくれ、僕は心が躍ります。これが僕たちの文通の基本です。


ヒロミさんは、とてもよい人です。とても優しくて、誰とでもつながりを大切にするのがわかります。手紙が送られるとそんな彼女ヒロミさんを想像し、その感情が伝わるのを感じ、こうした経験のやり取りをとても楽しいと思います。実際にヒロミさんに会って、僕の国の文化や伝統を一緒に見たり聞いたりできたらいいだろうなあ。


僕はヒロミさんが大好きで、僕たちの交流は、お互いの友愛に基づくものです。


「僕が向上するチャンス、僕には成功を阻むすべての障害に立ち向かう力があると知るチャンスを与えてくれてありがとう」
 

2014年11月11日火曜日

サネビジョン10月号掲載

SANEVISION No.98(2014年10月号)を掲載しました。
ご覧ください。      

新奨学生紹介ー貧困、困難の中を生きる子どもたちに寄り添う

SOJAEでは、今年度(現地の学校年度は8月に始まります)の新奨学生を選考していましたが、このほど10人全員が決まりました。
 
20148月から20157月までの新年度は35名の奨学生を支援することになっています。内訳はキト支部18名、カヤンベ支部17名です。このたび両支部は新しい奨学生を5名ずつ選びました。大変な困難の中を生きている子どもたちばかりです。この子どもたちに寄り添って基礎教育(高校卒業まで)が修了できるよう支援していきます。
 
キト奨学生は、エミリ、ニコル、エリカ、ジョナタン、そしてもう一人のジョナタンの5人です。
 
エミリは中学3年生の女の子。勉強が好きで人懐こい性格。家はとても貧しくて母親と2歳の妹と生活。困難を抱えながらも前向きに生きている子です。
 
ニコルは高校1年生の女子。やはり最低賃金以下(300ドル余)の暮らしをしていますが、勉強の好きな優秀な生徒です。将来は医師になりたいという希望を持っています。
 
エリカも中学2年生の女子です。責任感が強い子でリーダーとして学校でも活躍しているとのこと。家計は大変ですががんばりやさんです。
 
ジョナタンは男子で両親を事故で失い叔父と暮らしています。高校2年生で奨学生としていられる期間は短いのですが、今彼を支援することは大きな意味があると考えて決めました。困難にもかかわらず明るい子です。
 
もう一人のジョナタンは、恥ずかしがり屋の高校1年生。母親と姉と3人で暮らしているけれど、母親にはおまり仕事がなく、経済的に大変な暮らしをしています。
 
 カヤンベ支部の5人は、ウィリアム、アントニー、フーリア、アレクサンドラ、ヒメナです。
 
ウィリアムはまだ小学6年生の男の子。通常奨学生になれるのは中学校段階からなのですが、彼の家があまりにも貧しく、学用品はおろか食費を賄うのも大変な状況で、少しでも助けたという意図で奨学生として選びました。
 
アントニーは高校1年生の男子です。父親が亡くなり母親も家出してしまい、祖母と一緒に暮らしています。まとまった収入もありません。そのような状況にもかかわらず成績優秀で前向きに生きている子です。
 
フーリアは高校1年生。学校の清掃などをしている母親と3人の兄弟と一緒に暮らしていますが、収入は50ドルで受給していた生活保護もなくなってしまったという悲惨な状況です。彼女ほどの貧困の中に生きている子を支援していくのはカヤンベ支部にとっても一つの挑戦といえるでしょう。
 
アレクサンドラは中学3年生の女子です。母親が亡くなり父親は彼女と兄を捨てていなくなりました。今は二人で暮らしています。その上彼女は病気も抱えています。それにもかかわらず明るく前向きに生きようとしています。
 
ヒメナは7人兄弟の長女です。母親は子どもを顧みることがほとんどなく、兄弟は違った父親の子どもです。このような中ヒメナは母代りになって一家を支えています。
 
 

2014年10月8日水曜日

子どもたちに温かい食事を                 ー学校菜園の役割

カヤンベから今年度(9月から始まっています)の学校菜園事業が始まったという報告が届きました。
ブログでもお知らせしたとおり、現在エクアドル政府はすべての子どもたち(学校に通う3歳から中学生まで)に朝食を、とシリアルバーと栄養入り飲み物(粉末をお湯に溶かして作る)を提供しています。けれども子どもたちにとってこれは十分なものではありません。以前は豆や米、ツナなどが届き、これに保護者の努力で地元の野菜や肉が届けられ、お母さんたちが順番に学校に来て温かな給食が提供されていました。もちろんこれは十分なものではなく、政府の予算がなくなれば終わるというものでした。そこでSOJAEは、学校で子どもたちの学びの一環として穀物や野菜を作ろうという先生方を支援し、共にこの事業を行ってきたのです。
今は以前のような食材は政府から提供されなくなったので、継続した給食(昼食)は難しくなっています。多くの学校で政府からの朝食だけというなか、お腹をすかせた子どもたちが学校生活を送っています。学校には小さなバール(食べる物を売る購買)があるところや、近所の人が作ったものを売りに来るところもあります。子どもたちはお小遣いで食べ物を買ったりしています。けれども周辺地域には貧しい家庭の子どもたちが多く、食の問題は深刻になっているのです。

こうした中、SOJAEは学校給食を何とか実施したいという教師と保護者の思いを実現するために何校かで学校菜園を継続させ、少しずつ広げています。写真と共にご紹介しましょう。どの学校もまだ始まったばかりです。
 
サン・パプロ・ウルコ地域ウンベルト・フィエロ校

同じ教区に新しい政策によって大規模校ができたために、離れている中でも比較的近くに住む子どもたちは無理をしてそちらの学校に転校してしまい、通えない子どもたちが残って、生徒数が減ってしまいました。
このため、教員数も減りすべて複式学級となり教育の困難が深刻になっています。
そのような中でも、保護者と先生が協力して継続してきた学校菜園を継続させています。
 
  
 

ピサンビジャ地域ヘネラル・アントニオ・エルサルデ校

ピサンビージャは、他地域から遠く離れた村です。ここの学校では、遠距離が逆に幸いして生徒数を減らすこともなく、子どもたちがのびのびと学校生活を送っています。
中心地から1時間以上山道を揺られてこの地域に入るとやがてめに入るのがこの学校の菜園で農作業をする子どもたちの姿です。
校長先生をはじめ、先生方も熱心で、たくさんの種類の野菜や穀物が育っています。
今は昨年度の収穫を終えて、新たな土づくりが始まったところです。

ピタナ・アルト地域ルイス・ウンベルト・サルガド校

標高が高い、離れた地域にある学校です。


パンパ・マルキート地域















パンバ・マルカ地域カルロス・ビセンテ・アンドラデ校

この地域も標高が高く、厳しい自然状況す。このような環境でもヘルマンはそこに合う種類の作物を研究し、先生方も一緒に学びながら菜園を広げているのです。









2014年10月1日水曜日

カヤンベ奨学生報告  2013-2014

エクアドルでは6月に学年が終わり、9月に新しい年度が始まります。昨年度までの報告がカヤンベから送られてきました。

《奨学生講座》


昨年度は2013年の9月から2014年の5月まで、不思議の国のアリスの演劇に取り組みました。それぞれの奨学生が登場人物の役になって練習をしてきました。これを担当したのは、シンティア、アンドレア、ダーウィンの3人でした。

残念ながら、演劇指導をしていた、奨学生担当スタッフのシンティアが病気になってしまい、上演までこぎつけることができませんでした。

けれども大切なのはそこまでのプロセスだったと思います。この練習を通して、奨学生たちは成長を見せてくれました。たとえば、アンダーソン君は人前で話すことが大の苦手でしたが、だんだん話せるようになっていきました。本当に成長したと感動しています。
 
《アンドレアとガブリエラの外国滞在の経験を聞く》
元奨学生のアンドレアは日本で農業を学び、ボランティアスタッフのガブリエラはドイツでカウンセリングのボランティアを行いました。身近にそうした経験を聞き、奨学生たちは世界への思いを膨らませました。
 
《大学進学》
2月には大学進学や将来について卒業生とスタッフの間で話し合いを持ちました。もちろんそれ以外にも機会を見つけて進路への支援をしてきました。
今エクアドルの高校生たちは厳しい大学受験に立ち向かっています。統一試験に慣れておらず、そのための補習も十分に受けられないと不利な立場に立たされます。希望の大学があってもそのレベルに達していない場合入学はできません。また、学費は無償になったとはいえ、やはり大学に行くには経済的な負担が大きいです。経済的に貧しくて家庭を助けるためにも仕事を始めた子もいます。5人の卒業生のうち、今年入学できそうなのは2人です。働いている子も自分で資金を準備して大学に進みたいと意欲を持っています。
 
《卒業祝いとお別れ会》
カヤンベの奨学生たちは毎年良いグループを形成し、お互いに助け合える関係になります。そんな仲良しの子たちも卒業でお別れです。卒業生たちは新生活への期待や不安と、別れの寂しさも味わっています。カヤンベではお別れ会を行いみんなで食事をして楽しみました。





長い間文通を通して励ましてくださった日本のパドリーノ、マドリーナの皆さん、本当にありがとうございました。(卒業生一同)
 



2014年9月22日月曜日

SANE交流会 in 東京  11月2日に決定!                                           高円寺で行います!


エクアドルの子どものための友人の会(SANE・サネ)は、久しぶりに東京での交流会を企画しました。

サネは現在エクアドルのキトとカヤンベで学ぶ35人の中高校生の奨学金支援をしています。
日本に住むサネの会員の希望者が、この35人と毎月手紙の交換をしています。
前半は、この活動に参加しているパドリース(日本側で文通をしている人)・翻訳者(その手紙を翻訳してくださっている人)の交流会を行います。
現地の教育の状況や課題、奨学生との文通のことについて情報交換する予定です。日頃、文通で気になっていることや疑問を話し合ってみませんか。
また、この事業に関心のある方はどなたでも参加できます。

室内での懇談後、後半は、希望者の方と高円寺の大文化祭と言われる「高円寺フェス」へ!

ちょっとマニアックなSANEと高円寺のコラボに参加しませんか?

会員の方も会員で無い方でも参加可能です。現役のパドリーノス・翻訳者の方も、かつてやっていらっしゃった方も、これから文通したい方も、ご家族、ご友人をお誘い合わせの上ご参加下さい。参加希望の方は、メールまたは電話でご連絡下さい。

 

日時:11月2日(日曜日)10時半〜12時半

場所:杉並区和田33117テラス杉並蚕糸の森 集会室

最寄り駅:東京メトロ東高円寺駅徒歩5
東高円寺駅を出て、公園を左に見て青梅街道を歩き、1本目の細道を左折(環状七号線の手前の通り)。公園を左に見ながら更に直進すると、右にお寺が見えてきてその正面です。所要時間5分。
参加費:無料 

高円寺フェス


メール:参加申し込み・問い合わせ info@sanejapan.org 会員の方は案内が別途届きますので、申し込みはそちらにお願いします。

電話: 参加申し込み・問い合わせ 090-7426-5917(後藤、20時以降)

開催場所への行き方に関するお問い合わせ 09084890134(宮地)

 

2014年8月17日日曜日

2014年6月27日金曜日

ペッカリーくんが結んだ新しいつながり

エクアドルの土偶から生まれたゆるキャラペッカリーくんと生みの親、BIZEN中南米美術館の館長さんの森下さんとの出会いは昨年のことでした。もともとゆるキャラはその地域の活性化のために生まれたキャラクター。              ペッカリーくんはエクアドルという、日本ではどちらかと言えばマイナーな国と日本とのつながりを強くし、市民レベルの交流を生むことを一つの目的としています。そして、エクアドルの子どもたちの教育の改善と、市民交流の発展のために、私たちSANEの活動を応援してくれているのです。
今回のコンサートは、そんなペッカリーくんの思いと、SANEの活動を応援する多くの方々のご協力のおかげで成功しました。全国から手弁当で集まってくださったゆるキャラとその応援隊のみなさん、飯能市の市民活動を進めているみなさん、福祉施設の方々、市長さんを始め市の皆さんたちの応援は本当に心強いものがありました。                           そして、それがこのコンサートで終わるのではなく、むしろこれをきっかけに、様々なレベルの交流が始まり、それぞれの活動がより発展していけば良いと大きな期待を寄せています。
ペッカリーくんが結んでくれたこの新しいつながりをこれからも大切に育てていけたらと考えています。みなさん、Vamos juntos!ご一緒に!
 

2014年6月23日月曜日

ありがとうございます!                                 素晴らしかったコンサート!                             

昨日のコンサートは雨の中、遠くからも大ぜいおいでいただき、素晴らしいものになりました。
2時からゆるキャラたちと観客の皆さんとの交流を楽しみ、3時に公演はスタート。

最初に代表理事の杉田からお礼のあいさつと共に、スクリーンの写真をご覧いただきながら、エクアドルとSANEの活動の紹介をさせていただきました。大きなスクリーンに映し出されるエクアドルの自然の姿や子どもたちの様子をみなさんが真剣に見てくださいました。
大使館や、在京のエクアドル人の方々もおいで下さり、共に25周年を喜んでくださいました。お忙しい中を駆け付けてくださった、レオナルド。カリオン・エリグレン大使より心温まるメッセージをいただきました。一部ご紹介させていただきます。

『25年前、私の国エクアドルで地震が起こりました。そしてこの町、飯能に住んでいたエクアドル人から、現地の被害者たちを助ようという連帯の輪が広がりました。

 時に人々は助けの手を差し伸べますが、その後そのことを忘れてしまいます。しかし、彼らにはそれは当てはまりませんでした。.....

彼らのおかげで多くの子供たちやその家族の人生が変わっていったことを私は確信しています。 

彼らの行動により日本とエクアドル両国の絆はさらに深まりました。これは、疑いもなく市民外交の成功例といえるでしょう。まさに直接的アプローチ、継続的交流、そして相互を気遣う心こそが友好関係をより強固にしたのです。
 
私は駐日エクアドル大使として、SANEのこれまでの努力に対し、感謝と賞賛の意を表します。そして、エクアドルの青少年の安定した生活への配慮を共有いたします。また、より良い教育とより良い公共サービスにより生活の質が向上し、子供たちが能力を伸ばしていけるよう、エクアドル政府は取り組みを行っていることをご報告いたします。....』


また、、大変お忙しい公務の中を大久保飯能市長もおいで下さり、25周年のお祝いの言葉をいただくとともに、飯能市として大使や観客の皆様に歓迎の言葉をいただきました。会場は和やかな雰囲気に包まれました。

コンサートは第1部はペッカリーとゆるキャラのライブ。JAMダンスカンパニーの方々の友情出演のダンスなどを楽しみました。
第2部は森口博子さんの歌声と素敵なトークでした。私たちはあらためて森口さんのやさしいお人柄にも触れて心が温かくなりました。

そして最後は会場のみんなが後ろに向かって大きな声で『Vamos Juntos!』と叫びました。一緒に歩こう、という意味で、エクアドルへの子どもたちへのメッセージです。今回のコンサートは飯能日高テレビのご協力ですべて収録され、エクアドルの子どもたちに贈られる予定です。

飯能市の皆さま、BIZEN中南米美術館のみなさま、遠くからおいでくださった観客の皆さま、そのほかご協力いただいたすべてのみなさまに、心より御礼申し上げます!ありがとうございました。

2014年6月20日金曜日

日曜日は森口博子&ペッカリーコンサートへ!

いよいよ22日は『SANE25周年記念森口博子×ペッカリーチャリティーライブ』です。
みなさま、緑の美しい飯能におでかけください。まだコンサートのチケットは良いお席があります!これから購入される方はぜひご予約の上お出かけくださいね。連絡先は、090-4605-9738です。
コンサートは3時から。しかも指定席なので、入口で待たないと良い席が取れないということはありません。
もし雨が降らなければ、午前中は飯能観光を楽しみ、おいしいお昼を食べて、ゆるキャラと交流したい方は2時ごろに市民会館へ!ぎりぎりまで飯能を楽しみたい方は2時半過ぎにどうぞ。

飯能観光については以前のブログに詳しく乗っていますのでご覧ください。

市民会館へのアクセスは次の通りです。
2時からゆるキャラと交流したい方は、1時台のバスにお乗りください。

西武池袋線飯能駅より徒歩約15分

【公共交通機関】
西武池袋線飯能駅北口 国際興業バス乗り場より
「湯の沢・名栗車庫・名郷・上赤沢・中藤(青石橋)・中沢・西武飯能日高」行きのいずれかに乗車し「天覧山下」で下車。徒歩1分。


2014年6月14日土曜日

1989年7月22日飯能市中央公民館でSANEが誕生

SANEは来月で会発足から25年となります。
これをきっかけに、今回から少しずつSANEの歴史について書いていきたいと思います。

1987年にエクアドルで大地震があったことをきっかけに生まれたSANE。この地震は午後8時54分と11時10分の2回にわたり、マグニチュード6.9で約千人の死者を出したと記録にはあります。その被災地の一つがカヤンベでした。

この時日本(飯能)に来たばかりだったぺぺ(ホセ・アルメイダ)は、すぐに被災地支援の行動を開始。勤めていた自由の森学園の体育館でチャリティコンサートを行いました。これにはたくさんの友人や彼の語学の生徒、音楽仲間が協力。何時間にもわたるコンサートの結果13万円余の寄付金が集まりました。これを母国エクアドルのぺぺのお父さんであるドン・カルロス(故人。当時70歳)に送金し、ドン・カルロスは車を運転してカヤンベに行き、ここで改めて重大なことに気付きます。それは、地震以前に学校に教室が元々なかったということでした。

ドン・カルロスは『鋼鉄』のような人。自ら現場に立ち、地域の人々を指揮し、ただちに教室の建設を開始。その時の姿は8mmに収められています。10年間政治家たちが約束しては放置してきた学校の教室が1ヶ月もすると出来上がりました。人々は教室ができたことを喜びました。そしてそれ以上に約束を守った人がいるという評判は近隣の村に知れ渡りました。
周辺の村からの声に押されるように、翌年もコンサートを実施。そしてこの動きがやがて会を作ろうという方向に発展して行きます。

1回のチャリティコンサートをやることも大変ですが、会を作ることの困難さはまた別のものがありました。どうすれば継続する会ができるのか、ぺぺと周りの人々は考え、議論を重ねました。1989年の設立前後の資料が残っていますが、けして平坦な道ではなかったことが伺えます。
活動するには現地の受け皿が必要です。ぺぺはエクアドルの友人に電話をし、協力を呼びかけました。『何を夢のようなことを!気でも狂ったのか?』という反応が大かたで、なかなか受け入れてくれる人はいませんでした。けれども粘り強い説得の成果で現地でも少しずつ協力者が出てきました。そして、何という偶然か、ぺぺが勤めていた自由の森の生徒の中にエクアドル生まれの日本人姉妹がいたのでした。エクアドルに住む彼女たちのご両親の参加で会の設立は確かなものになったのでした。

当時インターネットはまだ普及していませんでした。Faxで届いた現地とのやり取りも残されています。学校施設支援で始まった活動でしたが、会の継続を考えた結果、10人の子どもたちに奨学金を送る会としてSANE(エクアドルの子どものための友人の会 Sociedad de Amigos del Niño Ecuatoriano. SANE)は設立されたのです。ぺぺ自身が奨学金によって教育を受けることができたこともあって、教育が重要だということ、そして奨学金への信頼感があったからです。この時エクアドルでも同時にエクアドルSANEが設立されました(エクアドルSANEは2000年まで日本SANEと共に活動。その後は分離したが、現在はなくなっている。日本SANEはSOJAE立ち上げに協力し、2001年よりSOJAEと共に活動)。

当時の文書にはこう書かれています。

このエクアドルの子どもたちのための友人の会は経済的事情のために学校へ行けない子どもを救うという目的で設立されました。
この会の目的は、より住みやすい世界を作ること、そして中等教育を貧しいために受けられないというような特異なケースの責任を少しでも共有しようということです。

こうして1年間(1990年7月まで)10人の子どもたちを支援すると決められました。会員は27人でした。この時この会が2年目もそしてその後も続くと誰が予想したでしょうか。25年後の今、最初に支援した奨学生は現在37歳。立派に社会で活躍し、今のSOJAE(ソハエ)を支えています。

2014年6月10日火曜日

エクアドルからこんにちは!                              そしてありがとう!

エクアドルアンデスの山中にある、学校ピタナ・アルトではSANEの支援で学校農園事業をやっています。ここの子どもたちから、6月22日のコンサートのためにがんばっている日本の人たちにメッセージが届きました。
ほほえましい子どもたちの姿をご覧ください。スペイン語とキチュア語(先住民言語)と日本語で話しています。

https://www.youtube.com/watch?v=aH-XVk-4nTQ

そして、コンサートの日にみなさんをお迎えする飯能の仲間たちが踊ります。
こちらもご覧ください!SANEもどこかで出ていますよ。

https://www.youtube.com/watch?v=oFG5EKpiUS4


みなさん、6月22日午後は飯能市民会館にお出かけください!

エクアドルの子どもたちの学びを支えるSANE25周年記念 森口博子×ペッカリーチャリティライブ
日時:6月22日(日) 開場14:30 開演15:00
会場:埼玉県飯能市市民会館大ホール
料金:4000円(全席指定)
出演:
 森口博子 ♡♡ 音楽活動、バラエティ、ラジオ、CM、舞台等に幅広く活躍中。親しみやすい人柄、透明感と深みのある歌声で、聴く人に癒しとエネルギーを与えている。今回は、森口さんのファンであるペッカリーの強い要望を受けて出演が実現しました。

 
 ペッカリー ♡♡ 三千年の時を超えてやって来たエクアドル、チョレーラ文化の土偶をもとに生まれたゆるキャラ。今ではペッカリーというと、ご当地キャラ界では知らない人がいないくらいの人気を誇る。その歌声は『天使の歌声』とふなっしーにも称えられるほどです。

 
 全国からゆるキャラ大集合 ♡♡ GCB47(ご当地キャラバンド47/リードギター&ボーカル石田洋介、演奏:カパル、ニャンジロウ、戸越銀次郎、スパンキー、たき坊、すがもん)、こもっくる、シンジョウ君、柴崎さき、飯能市イメージキャラクター夢馬(むーま)、ぴあにしき、こにたろう、みっけ、まだ増えるかな?

飯能市のJAMダンスカンパニーの皆さんも出演します!

チケットは、SANEからも購入できますよ。お子さん連れの方はぜひSANEへご一報を。

お問い合わせはinfo@sanejapan.orgへ。

窓口 チケットぴあ、Pコード:228-898 tel 570-02-9999
    ローソンチケット Lコード:75633 tel 0570-084-003
    e+ http://eplus.jp
    CN@プレイガイド tel 570-08-9999
お問い合わせ
 BIZEN中南米美術館 0120-346-287(月~金11時~17時)
 info@latinamerica.jp
主催 SANE25周年記念ライブ実行委員会
協力 JAM dance company


子どもたちの食を保障する                              SOJAEの学校菜園事業

 エクアドルでは、政府が100%の朝食を
ということで、シリアルバーとコラーダという飲み物を提供しています。けれども朝早くから昼過ぎまで学校にいる子どもたちにとっては、それは充分ではなく、保護者達も手作りの給食を望んでいます。
SANE・SOJAEが活動しているところは、貧しい地域が多く、学校での食事に頼っている家庭も多いのが現状です。
このような中、SANE・SOJAEの学校菜園事業は子どもたちの食事を豊かにし、栄養改善に大きく役立っています。保護者は交代で給食を作りに学校に来ています。また、校長先生はじめ、先生たちも協力を惜しみません。
 私たちは、子どもたちに基本的な、そして手作りの食事を提供することは、子どもの権利を保障することであり、大変重要なことだと考えています。
3月の出張時にお腹をすかせている子どもたちがたくさんいること、それに心を痛めている先生方も多いことがわかり、SOJAEの事業担当者ヘルマン・リコは、市民監視制度(オンブズマンのような活動)を使い、学校の状況調査を始めました。
今、学校菜園事業はこれまでにも増して大切な役割を担うようになっています。



写真は 3月の出張時のものですが、子どもたちが生き生きと畑で農業を学んでいる様子です。
子どもたちは農業を通じて、算数や予想する力、話し合う力、共同作業なども学びます。生育の記録などもしっかり取り、測量なども行っているのです。
また、自宅に持ち帰って自分の畑で育てている子どもたちもたくさんいます。
下の写真はお母さんたちが給食を準備している姿です。奥では校長先生が手伝っています。もちろん学校菜園の収穫物だけでは足りないので、みんなで野菜や肉を持ちよったり、購入しています。

以下、ヘルマンからの報告です。
 
OBSERVACIONES SOBRE TRABAJO COMUNITARIO DE SANE SOJAE



Los procesos realizados en las comunidades de Cayambe, relacionados con las Escuelas y sus comunidades  con diferentes nombres de acuerdo a la evolución de los procesos llamados: Huertos , reproductivos, Chacra madre, Huertos de seguridad alimentaria, estos  han adquirido un  mayor valor  en el panorama educativo , al trasladarse parte de la población estudiantil  de tres a cinco años y sus Derechos Ciudadanos; a la llamada “ Educación  Inicial “,  bajo la rectoría del Ministerio de Educación.



El Ministerio de Inclusión Económica y Social (MIES) y el Ministerio de Educación, mediante convenio firmado trasladaron  el cuidado de los  niños y niñas de tres a cinco años existiendo problemas en lo  relacionado con la salud y nutrición adecuada .



Ante la presencia del problema en compañía de otros ciudadanos se organizo una Veeduría Ciudadana  para confirmar la situación, esta cuenta con el reconocimiento del Consejo de Participación Ciudadana y Control Social . Entidad del Estado Ecuatoriano. Su duración es de 4 meses, y mediante el análisis de leyes, convenios e investigación de campo , se presenta un informe final con recomendaciones.



Es la primera vez que se emprende una veeduría relacionada con el tema de Educación Inicial  y los derechos a una Nutrición adecuada como lo ordena la Constitucion en relación a la atención prioritaria del Estado Ecuatoriano relacionada con la salud, nutrición  y educación de los niños  hasta los seis años de edad.



El apoyo de los huertos ayuda en las escuelas a completar esta parte importante como lo es la nutrición, igualmente en el campo los niños recorren distancias de 1 a 5 kilómetros para llegar a sus escuelas , tanto a la mañana como al regreso , siendo de importancia vital para su desarrollo una buena nutricion de aproximadamente unas  2.000 Kilocalorías  diarias , la mayoría de ellas deberían ser administradas en las escuelas , cuya responsabilidad es del Gobierno.



En relación a la ACPIBV está en proceso de construcción política y social hasta el momento y su función es vigilar el cumplimiento por parte de la ciudadanía del plan Nacional del Buen vivir , que es la hoja de ruta del Gobierno Nacional

 

Gracias

GERMAN RICO

2014年6月3日火曜日

6月22日は緑と清流の飯能へ、そしてコンサートに!

いよいよ22日は『SANE25周年記念森口博子×ペッカリーチャリティーライブ』です。
みなさま、緑の美しい飯能におでかけください。コンサートは3時から。しかも指定席なので、入口で待たないと良い席が取れないということはありません。
午前中は飯能観光を楽しみ、おいしいお昼を食べて、ゆるキャラと交流したい方は2時ごろに市民会館へ!ぎりぎりまで飯能を楽しみたい方は2時半過ぎにどうぞ。

飯能観光ってたとえば??

朝早めにいらっしゃる方は、ぜひ名栗方面へ!飯能駅北口からバスが出ています。
新緑の美しい名栗の郷に!鳥居観音の雄大さ。埼玉の絶景と称される名栗湖。時間が指定していただければ、草取り係りのサイモン(可愛いやぎくんです)を登場させます。この日は、名栗庁舎・名栗行政センター前のグランドで獅子舞が奉納されます。10時30分開始です。これを見てからコンサートへ!
是非、名栗に~。

原市場の竹寺も今が最高です。

電車で一気に行きたいという方は、飯能を通り越して、吾野方面へ。吾野の街並みを楽しんだり、子の権現を訪ねてください。

近場が良いという方は、美杉台にある生活の木、ハーブガーデンはいかがでしょうか。ハーブ園を散策し、おいしいお昼まで楽しめます。南口からバスが出ています。

お子さんと一緒という方は、ぜひムーミン谷へ。正式名称はあけぼの子どもの森公園です。ムーミン作者のトーベヤンソンさんも訪れたという素敵な場所です。ちょっと駅から離れていますが、内緒の話ですが、駿河台大学行き無料バスに乗って大学に行き中を散策して、すぐ近くに公園はありますよ。大学も里山を持った気持ちの良い所です。

市民会館からすぐ近くの能仁寺に行き、天覧山に登る(195m)と、飯能市を見渡せますよ。降りたら素敵なカフェも。コンビニタイムズにはすごい種類のソフトクリームが!
飯能河原に降りて少し涼んで、風の音という喫茶店にも寄ってみてください。

飯能らしい食事をしたい方は、おいしいうどん屋さん、飯能すいーとん、おだんご屋さん、素敵なカフェ、ご紹介します。
おうどん屋さんなら、こくやさん、ぬまさん、長寿庵さん、甘味及びおだんご系は新島田屋さん、伊勢屋さん、おみやげに夢彩菓さんのおいしいスイーツや、PePeの中でも早めの時間なら買える四里餅はいかがでしょうか?
この範囲なら、ヤマノススメのグッズのお店が何軒かありますよ。

そして…一番ご紹介したいのは、飯能の人々です!

それはSANEを支えた町の人々。
明るい笑顔ときさくなおもてなしでみなさんをお迎えします。

どうぞ、コンサートだけではなく、飯能を楽しむ一日にしてくださいね。

2014年5月26日月曜日

出張報告会&総会開催                                  ペッカリー君飯能に!

昨日はたくさんの行事がある中、たくさんの方々においでいただき、和やかな雰囲気の中で出張報告会と総会を行うことができました。
午前中は3月の出張時に撮ってきた写真をご覧いただきながら、出張報告をし、コメンテーターとしておいで下さった、宮地さんと理事で専門家の受田さんにエクアドルの状況や会の今後の課題について貴重なコメントをいただきました。
その後、ペッカリーくんが到着。本物のペッカリーくんはとっても可愛いしぐさで一挙に会場の人気者に!会場の雰囲気が盛り上がりました。
ぺっかりーくんはその後ツーデーマーチの会場へ。現地でも人気者だったようです。
総会ではSANEの今後の方針について真剣な議論が。開設当時の会員さんもご参加下さり、この日入会下さった方もいらして、新旧こもごも熱心な議論が展開されました。
今年のSANEはまた新しい一歩を踏み出せそうです。みなさまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

2014年5月24日土曜日

5月25日出張報告会 そしてペッカリー飯能に!

25日は出張報告会です。
エクアドルの今と私たち市民組織の役割

3月にエクアドルに出張した杉田優子の報告と、エクアドルの政治分野の専門家のコメントがあります。
美しいエクアドルの風景とそこに暮らす人々の姿を写真でお見せします。

今、市民の意志によるこうした活動はエクアドル社会の中でどのような意味、あるいは価値があるのでしょうか?エクアドルという、日本ではあまり知られていない地域での活動について改めて考えてみたいと思います。今回は日頃よりSANEに協力下さっている、エクアドルや中南米の社会や教育、開発協力に詳しい専門家にコメントを頂きながら、SANEの今後の方向性を探ってみたいと思います。SANEならではの実践と学問の世界の出合いの場です。この機会を活かして、会場の皆さんからの気軽なご意見、ご質問もお聞かせいただければと願っています。お忙しい中ですが、どうぞご参加ください。
 
そして、いよいよペッカリーが飯能に登場です!2時ごろにはツーデーマーチの会場に!!
森口博子さんのメッセージも。
みなさん、ぜひお出かけくださいね!
 

日時:525() 1030分~1230

場所:飯能市市民活動センター(JR八高線、西武池袋線東飯能駅隣 まるひろ7階)

報告者:杉田優子(SANE代表理事)3月の出張での現地の様子を中心に話します。

進行・コメンテーター:受田宏之(SANE理事 東京大学准教授)

コメンテーター:宮地隆廣(東京外国語大学准教授)

主 催:NPO法人 エクアドルの子どものための友人の会(SANE



2014年5月20日火曜日

森口博子さんから感動のメッセージ!

飯能市のみなさん、コンサートどうしようかなと考えていらっしゃるすべてのみなさん、昨日出演者の森口博子さんより素敵なメッセージが届きましたのでお知らせします。これはビデオメッセージなのですが、実は飯能日高テレビさんで流すためにわざわざ送ってくださったものです。動画はもう少ししたら飯能日高テレビで見ていただけるようになりますので少しお待ちくださいね。                 このメッセージはなんと2分半もある長いもので、その内容もコンサートを準備している私たちをとても励ましてくれるものでした。メッセージの内容を一部、そ~っとご紹介します。森口さんのお人柄がにじむ、涙の出るような応援メッセージです。
飯能市の皆さん、こんにちは!
このたび飯能市でエクアドル生まれのぺっかりーちゃんと一緒にチャリティライブをやらせていただくことになりました。何?ゆるキャラ?森口博子?、チャリティライブ?と疑問に思っていらっしゃる方もいらっしゃるかと思いますが、実はぺっかりーちゃんが私のファンになってくれて、ぜひ一緒にチャリティーライブをやりませんかとお声をかけていただきました。
エクアドルの恵まれない子どもたちの教育支援をしているサネがこのたび25周年をむかえたんですね。おめでとうございます!
世界にはまだまだ厳しい環境の中で生き抜いている子どもたちがいます。そんな子どもたちに少しでもお役にたてたらと思います。ぜひみなさんのお力が必要です。この日は埼玉県はもちろん全国からゆるキャラが集まります。そして飯能市のJAMダンスカンパニーの子どもたちも友情出演してくださいます。来てくださったみなさんが笑顔になれるように私たちみんなのパワーでお届けします。
みなさまのお力が必要です。私もペッカリーと一緒に一音一音心をこめてお届けします。
みなさまと当日お会いできることを心から楽しみにしています。
 

2014年5月15日木曜日

ペッカリー飯能のツーデーマーチに!                              ところでペッカリーって何者?なぜSANEを応援しているの?

今回のコンサートはいつもと違うみたいだけれど、何があったの?とか、ペッカリーってそもそも何者といった疑問を抱かれる方々もおいでになると思います。
実は、これには深いわけが!

事の始まりは昨年のことでした。突然、BIZEN中南米美術館の館長さんの森下さんからSANEに連絡が入りました。そして、わざわざ飯能においで下さいました。
お話によると、エクアドルの遺跡から出土した土偶のペッカリーが、ゆるキャラになり、それが今全国で活躍しているとのこと。この活動を通じてエクアドルを支援している団体に協力できたらと思っていたところ、在エクアドルの日本大使からSANEを紹介された、とのことでした。

ゆるキャラ?ペッカリー?と最初は馴染みのない世界にたくさん疑問詞が出ていたのですが、ペッカリーはウィキペディアにも出ている動物の一種で、日本名はヘソイノシシ。その土偶がエクアドルから出たんだそうです。それがたくさんのゆるキャラを生みだした方の目にとまり、森下さんも驚いているうちに一挙に全国舞台で有名に!
ペッカリーは一度見たら脳裏に鮮明に残るキャラクターでした。しかも歌が上手なのです。
ちょっとお聞きください。そしてこの画面に出てくるのが元の土偶なんです。このままでゆるキャラになりそうですよね、確かに。
https://www.youtube.com/watch?v=uoJZP-osMsA

そしてゆるキャラになったペッカリーはかなり忠実に再現されたものですが、これがいわゆるキモカワという感じで、可愛いのです。確かに人気が出るはずですね。
さらに、ペッカリーの特徴はお聴きいただいた通り、歌がうまいのです。では、Let it goをお聴きください。タダものではありませんよ。
https://www.youtube.com/watch?v=Gk3uoyi3_v8

ところで、ペッカリーは森口博子さんのファンです。そしてテレビ出演をした際に森口さんの歌を歌ったのです。これが森口さんのマネージャーやファンのみなさんたちの耳にとまり、大きな話題に。森口さんからペッカリーに『私の歌を歌ってくれてありがとう』とtwitterでメッセージが届きました。こうして森口さんとペッカリーの交流は始まったのでした。

今回のコンサートの話を森下さんからいただいたのは、以上のようなことからでした。

みなさん、このコンサートはペッカリーの『エクアドルの子どもたちを応援したい』という思いと、森口さんとの友情をベースに企画されたものです。

そして、ペッカリーの友達のゆるキャラがたくさん全国からあつまってくださいます。

どうぞ、みなさんも一緒に楽しんでくださいね!

さて、そんなペッカリーが飯能にやってきます!25日のツーデーマーチに登場です。実はこのコンサートは、飯能市長さんも応援して下さっているのですが、その市長さんの悲願はツーデーマーチの参加者2万人達成。ペッカリー君もコンサートの宣伝とツーデーマーチの成功を願って参加します!みなさん、ぜひペッカリー君に会ってくださいね!コンサートチケットも購入できますよ。25日の午後、中央ステージでお会いしましょう!

2014年5月13日火曜日

エクアドルの子どもたちの学びを支えるSANE25周年記念                      森口博子×ペッカリーチャリティーライブ

日時:6月22日(日) 開場14:30 開演15:00
会場:埼玉県飯能市市民会館大ホール
料金:4000円(全席指定)
出演:
 森口博子 ♡♡ 音楽活動、バラエティ、ラジオ、CM、舞台等に幅広く活躍中。親しみやすい人柄、透明感と深みのある歌声で、聴く人に癒しとエネルギーを与えている。今回は、森口さんのファンであるペッカリーの強い要望を受けて出演が実現しました。

 
 ペッカリー ♡♡ 三千年の時を超えてやって来たエクアドル、チョレーラ文化の土偶をもとに生まれたゆるキャラ。今ではペッカリーというと、ご当地キャラ界では知らない人がいないくらいの人気を誇る。その歌声は『天使の歌声』とふなっしーにも称えられるほどです。

 
 全国からゆるキャラ大集合 ♡♡ GCB47(ご当地キャラバンド47/リードギター&ボーカル石田洋介、演奏:カパル、ニャンジロウ、戸越銀次郎、スパンキー、たき坊、すがもん)、こもっくる、シンジョウ君、柴崎さき、飯能市イメージキャラクター夢馬(むーま)、ぴあにしき、こにたろう、みっけ、まだ増えるかな?

飯能市のJAMダンスカンパニーの皆さんも出演します!

チケットは、SANEからも購入できます。お問い合わせはinfo@sanejapan.orgへ。
窓口 チケットぴあ、Pコード:228-898 tel 570-02-9999
    ローソンチケット Lコード:75633 tel 0570-084-003
    e+ http://eplus.jp
    CN@プレイガイド tel 570-08-9999
お問い合わせ
 BIZEN中南米美術館 0120-346-287(月~金11時~17時)
 info@latinamerica.jp
主催 SANE25周年記念ライブ実行委員会
協力 JAM dance company

2014年5月12日月曜日

エクアドル、母たちの姿

 昨日は母の日でした。3月の出張で強く印象に残った母たちの姿をご紹介します。
最初の写真は元奨学生ワシントンのお母さんです。
偶然夜のキトで出会いました。バナナを焼いて売っているのです。ワシントン君は幼い時にお父さんを病気で亡くし、その後お母さんは3人の子どもとおばあちゃんの4人を抱えて近所の家の洗濯をしたり、こうして通りでたべるものを売って収入を得てきました。
この日も一日働いて店を終えるところでしたが、私とスタッフに残っていたバナナをプレゼントしてくれて、まだ残っている炭火の入った焼きがまをよいしょと抱えて帰って行きました。ワシントン君自身も奨学生の時から靴屋で働きながら勉強してきました。SANEの奨学生となり高校を出て、機械専門学校に進み、今は機械工として立派に仕事をしています。


次の写真はマリソルのお母さん。キトの南端に住んでいます。同じキトでも中心部とは全く違い、水道も最近通ったような地域です。ここでとうモロコシを育て、クイを飼っています。このトウモロコシやクイを使った食べ物を売り家計を支えています。

子どもたちを誇りに思い、しっかりと支えるたくましいお母さんです。






3人目はマリアナのお母さん。やはりキトの周辺地に住んでいます。母子二人の家族。左に見えるのは水道が通っていなかったころに使っていた水のタンク。今は物置代わりに使っています。狭い一室に台所もベッドもすべてがあります。マリアナは勉強が大好きで、将来は心理学をイギリスで勉強してエクアドルに戻って必要としている人のために働きたいと言います。お母さんは他家の洗濯をして家計を支えています。マリアナのお父さんは別に家族を持って生活をしています。




最後の写真は、日本から来た高校生3人と、ホストファミリーのお母さんたち。カヤンベの山間部に住む質素な家庭ですが、高校生たちが気持ちよく過ごせるようにと、精一杯のもてなしをしてくれました。
高校生も奨学生の家族も初めての体験で、言葉の壁と、環境の大きな違いで、最初は双方がドキドキの状態でした。でも、お湯がないからシャワーにお湯を沸かしてくれた、おいしい料理を一緒に作った、一緒に誕生日パーティーをやったなどなど、たくさん素敵な話を聞きました。別れの日は涙、涙。強く高校生の手を取って『しっかり勉強をして素晴らしい社会人になるのよ』と励ましてくれました。3家庭ともお父さんはいません。

私が接したほとんどのお母さんたちは、シングルマザーでした。お父さんが病気で亡くなった家庭もありましたが多くが離婚、あるいは最初から結婚を前提としていない状態でした。男性が責任を取らない社会の姿がはっきりと見えてきます。今は父親が負うべき責任が法的に決められているようですが、生活の負担は女性の方に重くのしかかっています。
けれども、私が出会ったすべてのお母さんたちは明るく、強く、誇り高い女性たちでした。そして、そんなお母さんたちの後ろに、SOJAEのスタッフがしっかりと存在していました。
また、強く印象に残ったのは、子どもたちもそんなお母さんを誇りに思い、家族のためにがんばろうと思っていることでした。家族の絆の強さを感じます。何か日本に失われているものを持っているように思いました。

2014年5月8日木曜日

サネビジョン4月号掲載

SANEVISION No.96(2014年4月号)を掲載しました。
ご覧ください。

エクアドルの今と私たちの役割                         ーアカデミックと実践の出合いの場で考える

SANE(エクアドルの子どものための友人の会)1989年に設立され、今年で25周年を迎えました。
この間、エクアドルでは不安定な政治やインフレなどによって人々の生活は困難を極めてきました。2007年にコレア大統領が選出されてから7年間、現在は安定した政権運営が継続していますが、地域の人々の暮らしは厳しいものがあります。

こうした中で、SANEは飯能市を始め全国の市民の協力によって、キト(都会の周辺部)とカヤンベ(農村地域)で、奨学生支援を継続してきました。また、カヤンべでは山間部の村の学校を中心として、学校菜園事業(子ども達に伝統農業の技術と手づくり給食を提供)と技術教育事業(生活を豊かにする手仕事の技術と就職への道を提供)を行ってきました。

けれども今SANEの活動は経済的に危機を迎え、継続そのものが危うくなっています。

今、市民の意志によるこうした活動はエクアドル社会の中でどのような意味、あるいは価値があるのでしょうか?エクアドルという、日本ではあまり知られていない地域での活動について改めて考えてみたいと思います。


今回は日頃よりSANEに協力下さっている、エクアドルや中南米の社会や教育、開発協力に詳しい専門家にコメントを頂きながら、SANEの今後の方向性を探ってみたいと思います。SANEならではの実践と学問の世界の出合いの場です。この機会を活かして、会場の皆さんからの気軽なご意見、ご質問もお聞かせいただければと願っています。お忙しい中ですが、どうぞご参加ください。

日時:525() 1030分~1230

場所:飯能市市民活動センターJR八高線、西武池袋線東飯能駅隣 まるひろ7階)

報告者:杉田優子SANE代表理事)3月の出張での現地の様子を中心に話します。

進行・コメンテーター:受田宏之SANE理事 東京大学准教授)

コメンテーター:宮地隆廣(東京外国語大学准教授)
 
<宮地さんってどんな方?>
普段は物静かで穏やかな方です世界の歴史や政治、文化について、何でも知っていて、歩く辞書とも呼ばれています。
その研究スタイルは、大変に実直で論理的なち密さ正確さをもって持論を展開するというものです。
最近博士論文をもとにした本を出されました。
 
<受田さんってどんな方?>
受田さんは宮地さんの先輩に当たる方。経済学者で、メキシコがフィールド。教育や開発協力、NGO活動にも詳しいです。常に誠実で相手を尊重し、的確な指摘と大きな協力をしてくださいます。とてもやさしい方で、多くの人から信頼を得ています。
写真がないのが残念ですが、素敵な方です!Youtubeの講演の様子をご覧ください。テーマがかなりレアですが…。https://www.youtube.com/watch?v=1QXMcvEO4nY
 
お二人とも謙虚で明るい方ですが、日本のラテンアメリカ研究では第一人者です。
SANEは小さな会ですが、音楽面はもとより、多くの第一人者の方々が気軽に活動に参加してくださるという恵まれた会です。
 
みなさんも、どうぞご一緒に! 

主 催:NPO法人 エクアドルの子どものための友人の会(SANE

問い合わせ先:SANE事務局 info@sanejapan.org