2014年4月14日月曜日

閉校になっていた学校の再開が決まりました!

アンチョラ村の学校が再開されるというニュースが今朝届きました!
3月の出張報告でカヤンベのいくつかの村の学校が閉校になってしまって学校に行けない子どもたちがでてしまっているということを書きました(3月9日のブログをご参照ください)。この時アンチョラ村のことも少し触れていますが、私がここを訪れた時、閉校になって子どもたちがいなくなった学校はひっそりとしていました。右の写真が全景です。
この学校はSANEが長い間支援してきた学校でした。山の上の不便なところにありますが、良心的で前向きな校長先生のもとで、学校菜園を行い、おいしい給食を出していました。2011年に訪問した時は校長先生が元気いっぱいに他の先生方と仕事をされていました。ところが、2012年に訪れた時は困った顔をされていて、なにがあったのかと伺ってみると、突然他の先生方がいなくなってしまい、自分ひとりで全校を見ざるを得なくなってしまった。何が起きているのか理解できないとおっしゃるのです。私たちにも事態がわかりませんでした。2013年は訪問できなかったのですが、今年3月の訪問時には閉校になってしまっていたのです。今から考えると、2012年の出来事は新教育法によって教師の定員が決まり、他の先生方はこの学校にいられなくなってしまったのかもしれません。写真は2012年に子どもたちに熱心に指導されていた校長先生です。

左の写真は、大きな校舎が見えますが、外国組織の支援で作られた立派だけれど暗い教室です。その横に育っているのが私たちの支援で植えられたここの原産のヤワルという木です。標高が高く寒いため育ち方はゆっくりですが、防風林として寒さを和らげ、保水力があるので水の供給にも役立ってきました。その左側は子どもたちが元気に働いていた畑です。




左の写真は2011年の時のもので、右が今年のものです。SOJAEスタッフのヘルマンはこどもたちのいなくなった校舎や畑を見ながら長年の苦労が泡となってしまったと悔しそうでした。

ところが、そのヘルマンから学校が再開されるというニュースが届いたのです。3月の出張の時の訪問で、廃校になった地域の子どもたちの深刻な状況が明らかになりましたが、ヘルマンは昨年の秋ごろからすでに事態の重さを知り、保護者やカヤンベ市民にきちんとこの状況を政府に訴えて解決を図るよう働きかけていました。人々は教育省の役人に来てもらい、何度も会を開いています。その結果、いったん閉校になった学校の再開が決まったようです。

これは二重の意味でとてもうれしいことでした。子どもの学校へのアクセスが保障されることと、人々が声をあげることで政府を動かすことができるという可能性を示したということです。SANEは今年度の方針に、子どもの権利を守る、子ども、地域の人々のエンパワメント(自己を尊重し、成長させ、周囲とつながり、社会を変革する力をつける)を課題として取り組んでいくことを取り上げようとしています。希望のある年にしていきたいと決意を新たにしています。

 写真はアンチョラの風景。後ろにチラッと写っているのはカヤンベ山。標高の高い村です。

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